私は雲に
なりたいな。
ふわりふわりと
青空の
果から果を
みんなみて、
夜はお月さんと
鬼ごっこ。
それも飽きたら
雨になり
雷さんを供
につれ、
おうちの池へ
とびおりる。
太陽をひとつふところへいれていたい
てのひらへのせてみたり
ころがしてみたり
腹がたったら投げつけたりしたい
まるくなって
あかくなって落ちてゆくのをみていたら
太陽がひとつほしくなった
ぬすつと犬めが、
くさつた波止場の月に吠えてゐる。
たましひが耳をすますと、
陰氣くさい聲をして、
黄いろい娘たちが合唱してゐる、
合唱してゐる。
波止場のくらい石垣で。
いつも、
なぜおれはこれなんだ、
犬よ、
靑白いふしあはせの犬よ。